子供の撮影のためにフルサイズの一眼レフカメラを購入したい、あなた。
機種選び、迷いますよね。
「5D Mark IVが良さそうだけど、そこまでお金かけるべきか?」
「取れる写真は6Dで十分そうだけど、AFとか性能面が心配だ」
「5D Mark IVを買っちゃいたいけど、背中を押してほしい・・・」
「6Dから5D Mark IVから6D Mark IIのどちらかへ買い替えたいが、迷う」
価格とスペックの落としどころを見つけるのって、すごい悩みますよね。
カメラの購入は目的ではなく、手段です。
目的は自分が意図する写真や動画を残すということです。
その目的が達成できれば、どんなカメラでも構いません。
僕は5D Mark IIIからEOS 5D Mark IVへ買い替えました。
漠然とではなく、出来るだけ自分の考えを整理した上で、決断しました。
キヤノンのフルサイズカメラの場合、EOS 5D Mark IV、5D Mark III、6D Mark II、6Dで迷う方が多いのではないでしょうか。
5D Mark IV、5D Mark IIIを保有している(していた)経験も踏まえ、この4つのフルサイズカメラの選び方を紹介します。
APS-Cの機種には触れていませんが、機能面では同じ部分もあるので、参考にしていただけるかもしれません。
1.撮影する場面をイメージする
ここでいう場面とは、場所(またはイベント)、子供の動作・動きの速さ・距離、光の明るさ、その場面の撮影頻度の組み合わせと考えています。
僕の場合、主な場面をまとめると以下のようになります。
場所 | 子供 | 明るさ | 頻度 | |||
動作 | 速さ | 距離 | ||||
1 | 自宅 | 食べる | 遅 | 近 | 暗 | 多 |
2 | 自宅 | おもちゃで遊ぶ | 遅 | 近 | 暗 | 多 |
3 | 公園 | 遊具で遊ぶ | 速 | 近 | 明 | 多 |
4 | 公園 | ストライダー | 速 | 遠 | 明 | 多 |
5 | 公園 | 砂場で遊ぶ | 遅 | 近 | 明 | 普 |
6 | 公園 | 走り回る | 速 | 近 | 暗明 (交互) |
多 |
7 | 運動会 | 走る | 速 | 遠 | 明 | 少 |
8 | お遊戯会 | 踊る | 普 | 遠 | 暗 | 少 |
実際に、あなたの場合を書き出してみてください。
そして、各シーンで最低でもどのような機能が必要か想像してみてください。
以下に考え方の例を紹介します。
砂場で遊ぶ子供を撮影する場合
よく行く公園の砂場が、狭くて、子供がたくさんいるような場所だったとします。
下からあおって子供の正面を撮影しようとした場合、撮影するお父さんやお母さんはしゃがんだり、頭を下の方に向ける必要があります。
そのようなスペースがあるか、あるいは体勢を変えることに耐えられるかなどを考えると、バリアングル機能が必須になるかもしれません。
バリアングル機能が必須な場合、6D Mark IIしか選択肢はありません。
運動会で子供を撮影する場合
子供までの距離が遠い場合、望遠レンズを買うなり、手持ちの望遠レンズにエクステンダーを使用するなどが必要です。
エクステンダーを利用する場合、既に持っている望遠レンズの開放F値やエクステンダーの倍率によっては、オートフォーカスできる測距点の数が大幅に減る可能性があります。
開放値F8対応については、EOS 5D Mark IVの場合は最大61点、6D Mark IIの場合は最大27点の対応です。
運動会の撮影の場合、ファインダーで撮影することがほとんどだと思いますので、いろんな構図で対応しやすいのはF8対応できる測距点が多いカメラです。
逆に、中央1点しか使わない人は、6D(初代)で良いかもしれません。
お遊戯会で子供を撮影する場合
保育園や幼稚園の照明が蛍光灯の場合、要注意です。
子供の動作の速度が速い場合、シャッタースピードを上げる必要がります。
一方、蛍光灯は目に見えない速さで点滅しています。
シャッターが切れるタイミングと、蛍光灯の光が暗くなるタイミングが重なると、きれいに撮影できません。
シャッタースピードを上げると、このような現象はよく起きます。
このように、撮影場所の光源によっては、フリッカーレス機能が必要になるかもしれません。
フリッカーレス機能は5D Mark IV、6D Mark IIが対応しています。
2.ライブビュー撮影時のオートフォーカスの必要性
ライブビューでオートフォーカスをしたい場合は、EOS 5D Mark IVか6D Mark IIから選ぶしかありません。
特に、動体の写真撮影や動画撮影する場合、マニュアルフォーカスは無理だと思った方が良いです。
ライブビュー撮影をほとんどしない場合は、5D Mark IIIと6Dでもあまり問題ないです。
また、動画はビデオカメラを使うという場合も、気にしなくてもよいでしょう。
3.ぼけを生かした写真や動画を多く撮影したいか
子供を撮影する時に、きれいに背景をぼかして、子供が浮き上がってくる感じに撮影すると印象的になります。
ただ、写真撮影や動画撮影においては、以下の点に注意が必要です。
写真撮影の場合
屋外で大きく背景をぼかして撮影したい場合、シャッタースピードが速い機種の方が有利です。
背景をぼかすためには、絞りを開きます(F値を小さい値にする)。
ただ、屋外の場合、絞りを開くと、センサーに光があたり過ぎて、露出オーバー(明るく白っぽい)の写真になります。
そこで、シャッタースピードを速くし、センサーに光があたる時間を短縮することで、露出オーバーを防ぐことができます。
僕はF2以下で撮影することが多いのですが、そうするとシャッタースピードが1/8000まである方が露出オーバーになる可能性を低くできます。
このことを優先すると、選択肢は5D Mark IVか5D Mark IIIとなります。
逆に、開放F値がF4のレンズしか持っていない、あるいはF値を小さくしない場合は、6D Mark II、6Dで問題ありません。
動画撮影の場合
動画で背景ぼけをさせたい場合は、ダントツで5D Mark IVです。
まず、5D Mark IIIと6Dは、動画でオートフォーカスが出来ないので却下です。
6D Mark IIは動画でオートフォーカスができますが、動画で絞り優先が出来ません。
動画撮影時に任意のF値にする場合は、マニュアルモードにして、シャッタースピードやISO感度も調整する必要があり、面倒です。
5D Mark IVは動画でも絞り優先が出来ます。
さっと動画を撮りつつ、背景をぼかしたいという時に非常にスムーズです。
まとめ
カメラを選ぼうとすると、まずスペックに目が行きがちですが、スペック選び(カメラ購入)は手段です。
まずはしっかりと目的の明確化を。
検討すべきポイントを洗い出しして、何を重視したいのかをしっかりと自己分析しておくことが重要です。
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