一眼レフカメラ EOS 5D Mark IV おすすめの設定・カスタマイズ(子供撮影)

一眼レフカメラ EOS 5D Mark IV おすすめの設定・カスタマイズのうち、主なものを紹介します。

以下はキヤノンのEOS 5D Mark IVの仕様に沿っていますが、他メーカーの一眼レフカメラの多くでも設定できる内容が大半です。

僕は子供の撮影がメインです。
そのため、子供の撮影のしやすさにも言及しながら紹介します。

以下で「●:■」という書き方をしていますが、次のことを意味しています。

●:ボタンの名前や変更前の機能名
■:●に割り当てた変更後の機能・設定

※子供撮影のために一眼レフカメラ選びをしたい方は、以下の記事をどうぞ。

子供撮影におすすめ!はじめての一眼レフカメラの後悔しない選び方

子供の撮影を目的としたキヤノン フルサイズカメラの選び方(5Dシリーズ or 6Dシリーズ)

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操作ボタンカスタマイズ

シャッターボタン半押し:測光開始
AF-ONボタン:測光・AF開始

2つのボタンをこのように組み合わせた設定を親指AFといいます。

通常はシャッターボタンを半押しすることでピントを合わせます。

この方法では、シャッターボタン半押しによるピント合わせの機能を停止させ、グリップした時に右手親指付近にあるAF-ONボタンにピント合わせの機能を割り当てています。

このようにしている理由は4つあります。

■理由1:AIサーボAF時に構図を変えられる

例えば、歩いている子供をAIサーボAFで追い続けたとします。

そして、子供が止まった時にもシャッターチャンスがあったとします。

その場合、AF-ONボタンを離せば止まった子供に固定され、そのまま少し構図を整えて撮影することができます。

もし、親指AFにしていない場合、構図を変えた後にシャッターボタンを押すと、押したときのAFフレームでピントが合ってしまいます。

子供が止まっている時間が長ければ、AIサーボからワンショットに切り替え、シャッターボタンでピントを決めて、撮影しても良いと思います。
でも、止まったり動いたりを繰り返すような場合は、いちいちAFを切り替えている間にシャッターチャンスを逃します。

■理由2:ピント合わせの手間を減らす

はじめから子供が止まっている状態を撮影するとします。

その場合、一度AF-ONでピントを決めれば、被写体とカメラの距離が変わらない限り、その後はピントを合わせる作業をすることなく、構図を変えながら撮影できます。

■理由3:置きピンができる

例えば、ブランコをしている子供を撮影する場合に利用します。

ブランコの速度や撮影距離によっては、AIサーボで追うことが難しいです。

その場合、ブランコが揺れる軌道上のどこかにピントを固定しておき、そのピントのポイントを通過する前後で連射して撮影します。

もし、親指AFをしていない場合、シャッターボタンを押した瞬間にピントが変わるので、うまく撮影できません。

■理由4:押しやすい

シャッターボタンの半押しは、特にAIサーボでピントを合わせ続けようとした場合、押し切ってしまわないよう気を使います。

AF-ONボタンは思いっきり押したままで良いので、僕は楽に感じます。

AEロックボタン:ワンショット・AIサーボ切り替え

通常は、AFボタンを押して、ダイヤルを回してサーボを選択する必要があります。

この設定をすることで、AEロックボタンを一回押すだけで、AIサーボに切り替えることができるので、とてもスムーズです。

この切り替えについては、AEロックボタンを押しっぱなしにすることで有効にする方法、一回押すと次にボタンを押すまで有効になる方法の2パターンあります。
僕は後者の設定にしています。

絞り込みボタン:AF停止

この設定は、主に動画撮影時に使っています。

USMレンズ(ナノUSMではない)を使用して、動画をオートフォーカスで撮影する場合、レンズの駆動音が録音されてしまいます。

これを避けるためには、マニュアルフォーカスで撮影する必要がありますが、それでは動く子供にピントを合わせ続けることができません。

そこで、せめてオートフォーカスが必要ない、子供が動いていない時だけでもレンズ駆動音が入らないようにするため、この設定にしました。

子供は歩いたり、どこかに止まったりとフラフラ動きますが、それに合わせて簡単にオートフォーカスを始めたり・止めたりすることができます。
こうして、レンズの駆動音が入る割合をだいぶ減らせました。

食事をしている時なんかは、撮影開始の一瞬だけオートフォーカスで合わせ、その後は絞り込みボタンを押し続けて、レンズが駆動しないようにしています。

レンズについているスイッチ(AF、MF)を切り替えても同じことができます。
でも、スイッチは多少指に力を入れる必要があるので面倒ですし、スイッチを動かすことでブレやすくなりますので、おすすめできません。

「ビデオカメラを買え」と言われそうですが、機材をあまり増やしたくないのと、一眼レフならではのボケが気に入っています。

レンズのAFストップボタン:AF停止

現状良い使い道がないため、とりあえずAF停止にしています。

M-Fnボタン:FEロック

こちらも良い使い道がないため、とりあえずFEロックにしています。

SETボタン:拡大/縮小

この設定を行わず、液晶左側にあるプレビューボタンから画像チェックを行う場合、撮影時にレンズの下側に添えている左手のポジションを動かさなくてはなりません。
それがとてもわずらわしく感じました。

この設定をすることで、両手のポジションを変えることなくピントチェックが可能となり、撮影⇒ピントチェック⇒撮影・・・の流れがとてもスムーズになります。

メイン電子ダイヤル:Mモード時、絞り数値変更

僕は、絞り優先モードとマニュアルモードを使っています。
シャッタースピード優先モードは使っていません。

絞り優先とマニュアルで設定を変更した時に混乱しないように、両モードとも絞り値の変更はメイン電子ダイヤルで行うようにしています。

サブ電子ダイヤル:Mモード時、シャッター速度変更

メイン電子ダイヤルを絞りにしているので、サブ電子ダイヤルはシャッタースピードを割り当てるしかありません。

マルチコントローラー:AFフレームダイレクト選択

AFフレームダイレクト選択を割り当てるか、無効にするしかありません。

測距エリア選択ボタン:露出補正(押しながらメイン電子ダイヤル)

これはマニュアル撮影モードの時だけ、有効になります。
(ピント合わせのマニュアルではなく、カメラ左肩で設定する撮影モードの話です)
また、ISOをオートにすることを前提としています。

絞りとシャッタースピードは自分の好きな設定、ISOの値はカメラ任せにすることで、露出補正ができます。

その他のカスタマイズ

撮影モード:絞り優先AE または マニュアル露出

ボケをコントロールして撮影することが好きなので、基本は絞り優先AEにしています。

カスタム撮影モードは滅多に使っていませんが、他人に撮影してもらうための設定にしていて、ダイヤルをC1にして渡します。

ISOオート時のシャッタースピード低速限界:1/125~1/500

フルサイズカメラを利用し始めてから、ISOはオートにするようになりました。
APS-Cと比べて、ISO感度が上がっても画質がきれいだからです。

APS-Cの時は、手ぶれするかもしれないギリギリのラインで、ISOを上げたり下げたりして面倒でした。

子供はポーズをとってくれませんし、自由気ままに動きますので、シャッターチャンスが読みにくいです。
でも、気にしないで良いことが増えて、撮影に集中できるようになりました。

一般的に手ぶれを防ぐためには、「1/焦点距離」のシャッタースピードが必要と言われていますが、僕は「1/(焦点距離×2)」と考えています。

よく使用するレンズの焦点距離は50mm~200mmの間なので、レンズに合わせて低速限界を1/125~1/500の間に設定しています。

この設定の詳しい説明は以下をご覧ください。

子供撮影の設定は絞り優先とISO感度オート(SS低速限界あり)がおすすめ。

測距エリア選択モード:スポット1点AF(任意選択)

子供の目にピントを合わせやすいので、一番狭いスポット1点AFを選択しています。

ワンショットからAIサーボにした時も、スポット1点AFです。

ライブビュー撮影時のオートフォーカス:顔+追尾優先AF

動いているもの、止まっているもののいずれも、顔+追尾優先AFにしています。

子供を撮影する時は、タッチパネルで顔を触れると、自動的に追いかけていきます。
はじめにピントが合うまでの速度が非常に速いですし、その後はピントを合わせ続けてくれます。

ホワイトバランス:オート(雰囲気優先)

屋内、屋外のほとんどがオート(雰囲気優先)にしています。
現像する際に簡単に変えられるので撮影時にはあまり気にしていませんが、多くの場合、肉眼でみた色味に近くなります。

僕がオート(雰囲気優先)以外にする場合は、白熱電球がある場所くらいです。

フリッカーレス撮影:する

自宅、体育館、その他の屋内施設の蛍光灯の下で撮影する時は必須です。
そうでなくても、「する」にしたままにしています。

蛍光灯は肉眼で見えない速度で点滅しています。
一方、シャッタースピードが蛍光灯の点滅する速度よりも早い場合、蛍光灯が一番明るい時に撮影されたり、一番暗い時に撮影されたりします。
暗い時に撮影されてしまうと、露出や色味がおかしくなります。

シャッタースピードが1/100~1/120よりも早い場合にこのような現象がでます。
幅があるのは、地域によって周波数が異なるので、点滅速度も異なることに起因します。

画像の記録:CFカードにRAWとJPGを保存

デュアルスロットなのでCFカードとSDカードの両方をセットしていますが、画像の記録はCFだけにしています。(RAWとJPGの両方)

僕はデュアルスロットであるメリットは、容量が一杯になって撮影ができなくなるリスクをなくすことだと考えています。

僕は画像をPCに移すのを忘れて、数日たつことがあるんです。
そして、外出先でCFが一杯になってしまうことも・・・。
でも、その時点で保存先をSDに変えれば、その場をしのぐことができます。
この時点ではSDが空っぽの状態からフルに使えます。

一方、CFにRAW、SDにJPGというように、振り分けて記録していた場合、両方同時に容量が減っていきます。
(RAWを保存するCF側の減り方が大きいですが)
もしCFの容量がオーバーになった場合、同時記録のため、SDの容量も相当減っている可能性があります。
そうすると、気付いた時にはその場をしのぐ容量が空いていないかもしれません。

もちろん、この考え方はデメリットもあります。
それはデータ消失リスクです。

記録メディアを一方に寄せていて、寄せていた方が故障した場合、最悪全てデータがなくなります。
振り分けにしておけば、どちらかのデータは助かる可能性が高いです。

僕の場合は、データをパソコンに移すことを忘れてしまってシャッターチャンスを逃すリスクの方が、データ消失リスクよりも高いと考えているため、上記の設定にしています。

RATEボタン:画像保護

背面液晶では画像の評価を出来ないと考えているので、レーティングを付ける(評価する)よりも、誤って画像を消さないことを重視して、画像保護を割り当てています。

背面液晶で画像チェックするにしても、大きな失敗かどうかしか見ませんし、これらの失敗画像はその場で消します。
そして、残りの多くの画像については、帰宅後にキャリブレーション済みのモニターで確認することで、はじめてしっかり評価できます。

ちなみに、僕はプリントもするのですが、モニターとはほぼ近似しますが、カメラの液晶とはそこまで近似しません。
このことからも、液晶でレーティングを付けるのは難しいと思っています。

拡大倍率:等倍拡大

上述のとおり、SETボタンに拡大/縮小を割り当てています。
「拡大=等倍拡大」になりますので、撮影直後にすぐに右手親指でSETボタンを押すことで、スムーズにピントチェックができます。

オートライティングオプティマイザ:標準

高輝度側の諧調が飛ばないように、ややアンダー気味に撮影し、現像段階でシャドー部分を持ち上げることが多いです。

感覚的な話ですが、ややアンダー気味の露出にして、なおかつオートライティングオプティマイザを設定すると、上記の流れを行った後の状態に近い気がします。

僕のイメージに近いので、現像が少し楽になります。

周辺光量補正:OFF

周辺減光の雰囲気が好きなので、OFFにしています。
EF50mm F1.2L USMで絞りを1.2にして撮影すると、減光具合がかなり大きくなります。

デジタルレンズオプティマイザ:OFF

連射が遅くなるのでOFFにしています。

DPRAW設定:しない

EOS 5D Mark IVの売りのひとつのようでしたが、効果が分からない上、連射が難しくなるので、全く使っていません。

子供がほんのちょっと動いてピントがずれた時に多少使えるかと思いましたが、全然使えません。

モデル撮影とかなら使えるんでしょうかねぇ・・・。使い道があるのか知りたいです。

ピクチャースタイル:スタンダード

いろいろ試した結果、スタンダードに行きつきました。

ディテール重視を推す方が多いようですが、僕はこれが実際の場面に一番近い気がするんですよね。

ディテール重視はコントラストが弱くなることで、ハイライト側が潰れにくい点は良いです。
でも、実際の色味と結構変わる部分がある気がします。

まとめ

自分の好みの設定・カスタマイズが見つけるのは楽しいですね。

一眼レフカメラは撮影が目的ではあるのですが、いろいろいじったりすること自体楽しめます。

もう持っている人、これから買う予定の人の参考になれば幸いです。

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